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完成度の高いUIデザインへのスマホ変換によって
世界中に靴下体験を提供可能に。

タビオ株式会社

執行役員 システムソリューション部 メディア部 部長 真砂 輝男氏(中)
メディア部 武田 知定氏(左)
システムソリューション部 大囿 健一氏(右)

「タビオ株式会社(以下、タビオ)」は、『世界一の靴下総合企業の実現』をビジョンに掲げ、ロンドン店を皮切りに、現在は日本、イギリス、フランスの3カ国で、280あまりのショップを展開しています。2006年からはTabioブランドでオンラインビジネスに本格的に乗り出され、WEB事業でもワールドワイド展開を強化されていらっしゃる同社が、「モバイルコンバートforスマートフォン」をご導入いただき、国内のスマートフォン専用サイトをスタートされました。

タビオのサイト運営について

WEB事業をご担当されている部署についてお聞かせください。

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靴下「専門店」サイトのあり方の追求を通じて、靴下文化を創りたい

タビオでは、オンライン販売を含めたWEB事業については「メディア部」が統括して業務を進めています。このメディア部が、国内についてはPC、モバイルのサイト制作、運営を一貫して行っています。また、海外についてはサイトの制作を担っています。(海外でのサイト運営は現地主導) こうすることで、ワールドワイドで“Tabio”ブランドの統一感をコントロールしています。

海外も含めたWEB事業において、最も大切にされていることはどういったことでしょうか?

一言で言うなら、「地球最大の靴下『専門』オンライオストア」を実現したい!ということになりますね。 従って、WEB事業のスタートにあたっては、「専門店としてのサイトとは?」という自分自身への問いかけからスタートしています。そこから考えたときには、もちろん靴下を世界中で販売していきたいという思いもありますが、専門店として地球規模で「靴下文化」を広げていきたいという答えに至っており、これを非常に大切にしています。

もう少し分かり易くお話すると、アフリカの裸足で生活しているような民族の方々にも、Tabioブランドの靴下を履いていただけるようにするということになります。(笑)

地球最大の靴下専門店ですか、スゴイですね!

企業としての地球最大や世界一というよりも、お客様にとっての世界一とは何を意味しているのだろうか?これをもっと追求していきたいと考えています。 恐らく、靴下を通じての素晴らしい経験であったり、びっくりするような嬉しい体験であったりを、お客様ひとり一人に提案・提供していくことが、安売りをするわけではない『専門店』としての役割ではないかと考えて、サイト制作・運営にも配慮しています。

モバイルコンバート導入の経緯

ショップはもちろんですが、サイトを通じても、靴下文化や体験を世界中に広めていくわけですね。

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一つのソースで、マルチデバイスに情報更新が可能なコンバート技術は魅力だった

そうですね。そのためにも、PCでもモバイルでも、全てのデバイスで靴下文化をキチンと発信していくことは非常に重要なことです。そういった中で、iPhoneが登場したときから注目していたのですが、さらにここ最近のスマートフォンの市場浸透については、私たちにとっても大きなチャンスであるとともに、課題でもありました。

その課題とは具体的にどのようなことだったのでしょうか?

先ずは、すぐに対応したいということでした。しかし、実際のところはスマートフォンサイトをスタートさせる“リソース”の問題が大きかったです。PCやガラケーにおける特集ページなどのコンテンツ作成やメールマガジンの編集・発行で日々の業務に追われて、「やりたくても、できない」というジレンマに陥っていました。

従って、最初の段階ではスマートフォンにはPCサイトを表示させていたのですが、やはり「見にくい」「使いづらい」ということがあり、次の段階ではガラケーサイトにリダイレクトさせて表示させる方法を暫定的に採用して、なんとか凌いでいたという状況が1年近く続いていたのです。

もちろん、この1年間のあいだも、メディア部全員の気持ちは「スマートフォンでも、もっと快適にTabioサイトを体験してほしい!」というところにあり、いろいろと検討をしていました。

どのような方法を検討されていたのですか?

我々の会社はこれまでPCサイトもガラケーサイトも“内製”していた経緯もあり、スマートフォンサイトも一からフルスクラッチで制作することを考えていました。しかし、人的リソースに加えて、ビジネスとしての投資回収がすぐには難しいということがあり、企業としては躊躇せざるを得なかったですね。
また、スマートフォンならではの「アプリ」も検討していたのですが、こちらも同じ背景から、すぐに手は出せない状況でした。

弊社サービスとの出会いは大阪でのITフェア
(2011年6月に行われた「ネット&モバイル通販フェア」)でしたね。

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※「リスト」の例

WEB業界のスピードは非常に速いので、その情報をキャッチアップするためもあり、ITフェアにメディア部のメンバー全員で参加しました。そこでエムティーアイの「モバイルコンバートforスマートフォン」の講演を聞く機会があったのです。講演内容もさることながら、変換をその場で行う“デモンストレーション”をTabioサイトで試してもらったのがキッカケでしたよね。

最初は「どこまで出来るのだろうか?」と半信半疑だったのですが、i-modeサイトのURLを伝えて、講演時間の中にもかかわらず、その場でスマートフォンサイトが一瞬で綺麗に生成されたときは、正直『スゴイな!』と驚きました。

シンプルな変換だったのですが、ガラケーのテキストリンクがキチンと“リスト(写真参照)”になっていたり、半角文字が自動で“全角文字”になっていたりして、まさにスマートフォンらしいUIデザインになっていたので、その場で「これでいこう。今すぐにスタートできる!」と確信しましたね。デモンストレーションであっても、それくらい完成度が高かったですよ!

加えて、変換ソリューションを利用することで、既存のi-modeサイトの制作・運営ができていれば、人的リソースもコストも増大させることなく対応できるということで、当初の課題も一気に払拭できましたし、それ以上に『シングルソース・マルチデバイス』であることから、ガラケーとスマートフォンそれぞれのコンテンツの差を気にする必要がなく、Tabioサイトを利用されているお客様全員確実に同じ体験を提供できるというところが魅力ですね。

細部に宿る“デザイン”のこだわりで、お客様に最適な体験を

そのUIデザインも今はずいぶん“進化”されているのですね。

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もっと、お客様へTabioの良さを伝えていくことができるコンテンツやデザインに挑戦したい

何の手も加えず、モバイルコンバートforスマートフォンが自動的に変換・生成してくれるページでも、既に完成系ではありましたが、エムティーアイからの提案で「UIデザイン・テンプレート」機能の存在を知ってからは、サイト表現を編集したり、改修したりしています。

部内でもいろいろな意見が飛び交って「こんなこともできるんだ!」「もっと、もっと使いやすくしたい!」という欲がでてきましたね。そのテンプレートが無料で便利に利用できるということもありますけど。(笑)

UIデザインを編集・改修するコツはありますか?

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※「開閉式メニュー」の例

なによりも「ヒトの指は結構大きい」ということが分かった(笑)ので、それに合わせたデザインは意外と重要ですね。タップし易いデザインというのは、スマホらしい動きを実現させるという意味はもちろんですが、お客様にTabioサイトを十分に楽しんでいただく“体験”でもあると思うので、ここは譲れませんね。実際に社内でも「ヘッダー部分のアイコンは大き過ぎる、洗練されていないよ」との声もありましたが、押し通した経験もあります。

そのほかには、ケータイサイトはどうしても長いので、これをなるべく短く見せるためにコンテンツを隠せる“開閉式メニュー(写真参照)”のテンプレートを使う場合があるのですが、何でもかんでも隠してしまわないようにしています。具体的には、「買い物ガイド」や「よくある質問」のように、必要に駆られて見る必要があるコンテンツは隠すようにしますが、やはり「特集」などのように、我々としても見せたいコンテンツはしっかりアピールできるようにしています。

このようにUIデザインを変えると、お客様の動きもかなり違いがありますね。

そのお客様の動きは、売上などの成果へも反映しているのでしょうか?

嬉しいことに売上は、非常に順調に上昇しています!ターゲット層とスマートフォンの親和性もあるのか、既にガラケーとスマートフォンのアクセス数はほぼ一緒になってきています。しかし、スマートフォンの売上はガラケーの2倍!になっています。つまり、CVRや購入単価も非常に高いという状況ですね。スマートフォンを利用されているお客様の購買意欲は非常に高いことが分かってきました。

こうなると、ますますスマートフォンサイトを利用されているお客様の体験をもっと豊かにしたいので、ますますUIデザインを向上させていきたいですね。UIデザイン・テンプレートの拡充をエムティーアイと一緒に考えていくのも良い取り組みかもしれませんね。

靴下というWEB事業で“歴史”を創造したい!

そういった中で、これからのスマートフォンサイトの方針とは?

UIデザインはもちろんですが、今後はもっとコンテンツの充実を図っていきたいです。ガラケーサイトを基本にしているとはいえ、もっと商品の素晴らしさ、奥行感をお客様に伝えていくことが重要だと考えています。そのためには、場合によってはPCサイトで展開しているコンテンツとの連動性も考えていく必要があると感じています。

エムティーアイもご協力させていただきたいです

先程のように、お客様の靴下体験においては、PC・ガラケー・スマートフォンにおけるコンテンツの垣根はできる限り小さくしたいと考えているので、コンテンツは一つのデバイスでしか利用できないのではなく、全てのデバイスで利用できるような変換ソリューションがあると嬉しいです。

将来的にはスマートTVのようなデバイスも加わってくるはずですが、全てのコンテンツが全てのデバイスに最適になるような『シングルソース・フリーデバイス変換』をエムティーアイには期待したいです。この実現で大きくWEB制作は変わると思います。

最後になりますが、Tabioサイトにかける思いを教えてください。

せっかくこの時代、WEBというツールで世界中の人々と繋がれる時代に生きていることと、Tabioブランドという靴下の仕事に就いていることに感謝をして、それぞれの強みを生かした“歴史”を作りたいと考えています。

デザイン面からであっても、システム面からであっても、それぞれの立場で少しでもこの歴史を前進させることで、Tabioサイトに訪れるお客様にとっての世界一のわくわく体験、感動経験に繋がるはずだと考えています。

タビオ株式会社 真砂様、武田様、大囿様
大変にお忙しい中、取材にご協力頂き、ありがとうございました。

タビオ株式会社
スマートフォンサイトURL:http://www.tabio.com/jp/
取材日時:2011年12月
取材場所:株式会社タビオ様 会議室

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