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社内システムをスマホ対応することで、
約1,900名の働き方を改善

株式会社琉球銀行

事務統括部 システム企画課 調査役 宮里 和宏 様

株式会社琉球銀行(以下、琉球銀行)様は、1948年に設立された70年以上の歴史を持つ地方銀行。近年は働き方改革に積極的で、嘱託や臨時の職員を含む約1,900人の全従業員にスマートフォンを支給し、コミュニケーションの強化・業務効率化を目指していました。『モバイルコンバートエンタープライズ』の導入についても、従業員の柔軟な働き方をサポートする一環として実現しました。従業員は業務用スマートフォンから社内システムへアクセスすることで、これまで行内のPC上でしか対応できなかった従業員の各種実績入力を、時間と場所の制約を受けることなく行えるようになりました。本サービスの導入効果として、琉球銀行全体で毎日の各種実績入力にかかる時間を年間約3,000時間削減することが見込まれます。

琉球銀行様のWEB・アプリ展開について

ご担当されている業務についてお聞かせください

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事務統括部のシステム企画課という部署で、銀行システム全般の企画業務を行っています。

担当業務は多岐にわたり、銀行内のインフラ全般(PC環境やVDI基盤等)、グループウェアに加えて勘定系システムの一部業務についても担当しています。

また今回エムティーアイ様にご対応いただきましたiPhone・iPadを中心としたモバイルデバイス活用推進についても、私自身のミッションとして取り組んでいます。

開発方針を検討する中で意識していることや課題に感じていることがあれば教えて下さい

一番の課題は「人」だと考えています。勘定系システムの共同化が進む中で多くの地方銀行はシステム部門を圧縮していますが、当行も同様で、システム部門の要員不足、高齢化が顕著にあらわれてきています。

昔は勘定系システムも自前で開発していたためシステム人員も多かったのですが、現在は20名程度で銀行のシステム全てを見ています。
システム開発・運用をアウトソーシングしているため、アウトソース管理以外のスキルが身につき辛く、システムやアプリの企画をするにしても知識を持っている人が少なくなってきています。

企画業務が中心とは言えシステム全般の広い知識がないと銀行にとって最適なシステムの企画、導入ができないので、人材の育成が非常に重要だと考えています。

iPhoneを活用した働き方改革について

iPhone・iPadは琉球銀行内で何台程度利用されているのでしょうか

iPhoneは当行の全職員に配布しており合計1,900台程度利用されています。
iPadは650台程度で、営業店の支店長、営業担当者に各1台ずつ、本部管理職にも1台ずつ、その他共用で本部・営業店に配布しており、主にグループウェア(電子稟議等)、CRMシステムの利用に使われています。
これらは持ち運べる端末として営業店内や外出先で利用されています。

iPhoneを活用した働き方改革を検討されるきっかけは何だったのでしょうか

2019年の4月より、営業店のフロアでお客様を誘導する「フロア・アシスタント」の職務内容が変わったことがきっかけでした。
誘導だけでなく琉球銀行の商品・サービスをお客様にご案内するようになり、名称も「リレーション・スタッフ」に変更されました。これに伴い、お客さまにお伝えした内容や実績などを記録する必要が生じました。

リレーション・スタッフには個人PCが支給されていないため営業店の共用PCを使って実績入力を行っていたのですが、 共用PCでは待ち時間が発生する等、効率的な実績入力が行えないという課題が発生しました。これを改善するために全職員に支給されている業務用iPhoneを活用しようという流れになりました。

共用PCの増設やノートPCの配布ではなくiPhoneの活用を選んだ理由があれば教えて下さい

共用PCの増設には設置スペース、コストの問題がありました。
リレーション・スタッフの入力項目はそこまで多くなく、作業自体は数分程度で終わるものでしたので、キーボードで入力することは必須ではなく、各スタッフが自身のiPhoneで自由な時間に入力できることを重視しました。

またリレーション・スタッフの中にはPCの操作に慣れていない方も多くいたため、iPhoneだと直感的に操作できる他、音声入力を活用できるというメリットもありました。

モバイルコンバート導入について

iPhoneの業務システム対応にモバイルコンバートを選んだポイントについて教えて下さい

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初めは業務システムの開発ベンダーにお願いしようと考えていたのですが、iPhoneに対応させたい業務システムが(スタッフの実績入力以外にも)複数あり、それらを個別に対応するとかなりの金額になってしまうことが分かりました。

そういった状況の中で、過去インターネットバンキングのスマートフォン変換で利用を検討していたモバイルコンバートが使えるのではないかということが頭に浮かび、エムティーアイ様にお声掛けをしたのがきっかけでした。

早速お話をお伺いしたところ、モバイルコンバートを利用すると(複数システムを個別に対応する場合と比較して)半分以下の費用でご対応いただけることがわかりました。
最低限必要な機能だけに絞って可能な限り費用を下げられる。スモールスタートができることが魅力でした。スケジュールについても開発期間が3ヶ月程度と他の方法と比べると圧倒的に早かったですね。

また業務システムをiPhoneに最適化した画面のモックを作ってもらったのですがその品質が良く、リレーション・スタッフも迷わず効率的に入力ができそうだということでお願いすることにしました。

他の変換サービスもある中でエムティーアイを選んだ理由は何だったのでしょうか

インターネットバンキングの変換では広島銀行様や常陽銀行様も利用されていますし、他の銀行からもエムティーアイ様の評判は聞いておりました。業務システムのモバイル対応についても実績が豊富であることを知り、安心しておまかせできると思いました。

モバイルコンバート導入時の作業や進行について良かった点や課題に感じられた点があれば教えて下さい

当行の業務システムは、PCにログインする際に一度だけID/パスワードを入力すれば、それ以降は再入力の必要なく各機能を使うことができる仕組みです。しかしモバイルコンバートでの変換作業を進めていく中で、iPhoneだと業務システムの認証の都合で、何度もID/パスワードを入力しなければならないことがわかりました。
画面遷移を工夫するなどして、業務システムに手を加えずにID/パスワードの再入力が必要ないように調整できたのですが、そちらについても柔軟にご対応いただけたのが印象に残っています。

導入後の成果

モバイルコンバート導入による具体的な成果、また現場からの声などがあればお教えください

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モバイルコンバート導入により、当行全体で年間3,000時間程度の業務時間の削減ができるという試算が出ました。
共用PCの起動やログイン・ログアウトにかかる時間を元に算出しています。
実際に、手軽に行内システムへアクセス可能となったことで、時間や場所の制約を受けることなく業務を行えるようになったと感じています。実績の入力についても日中のお客様が少ないタイミングで入力するなど、時間の有効活用が出来ているようです。操作性についても、PCよりも使いやすくなったと好評頂いています。

また、業務用iPhoneで電話等の一部機能だけを利用していた職員のスマートデバイス活用のきっかけにもなりました。iPhoneから業務システムを利用する際は(当初から導入している)セキュアブラウザを利用しています。導入後にセキュアブラウザへの質問が多く寄せられ、これまでブラウザを利用していなかった職員が多くいたことが分かりました。おそらく初期設定のハードルが高かったことが原因と思われますが、今回の対応をきっかけとして利用されるようになりました。

今後iPhone対応を行いたい機能はありますか

現在、実績入力はリレーション・スタッフおよび受信担当に限定して解放していますが、法人営業・個人営業の実績入力にも対応し、お客様先で得た情報をすぐに入力可能とすることを予定しています。
また、営業店からは実績入力だけでなく、CRMの他機能の開放要望がありますので、関連部署と調整しながら検討したいと考えています。

琉球銀行様はSNSの活用や「りゅうぎんロボ」など他の銀行とは一風変わったお取り組みが多い印象です 今後どのように働き方改革を進めていく予定でしょうか

今銀行内でやっている業務は全て、どこでも出来るようになることがゴールだと思っています。
今後はモバイルPCの割合を増やす予定です。モバイルPC、iPad、iPhoneの各デバイスを利用シーンに応じて柔軟に使い分けることが可能なシステム環境を整備し、当行全体の生産性を向上させたいと考えています。

将来的に少子高齢化に伴う労働人口減少の影響は避けられないため、銀行の固定概念にとらわれずに業務の効率化を図っていきたいですね。

今後エムティーアイに期待することは何でしょうか

エムティーアイ様は、金融機関と一緒にFinTechサービスを提供されていたり、幅広いお客様を持たれていたりするので他業種のお客様を紹介いただければ、波及効果が出るのではないかと思っています。
また、より様々な業務に適応するようにモバイルコンバートを進化させて頂きたいです。
引き続きよろしくお願いします。

株式会社琉球銀行 宮里様
お忙しい中、取材にご協力頂き、ありがとうございました。

該当サイト名:琉球銀行様社内システム
・従業員の各種実績入力、報告(CRM)など
取材日時:2019/10/4
取材場所:琉球リース総合ビル

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