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レガシーな社内システムを
スマートデバイスに対応する唯一の選択

株式会社ラック

スマートビジネスファクトリ 担当部長 兼 推進グループ
統括マネージャー 犬塚 正典 様
スマートビジネスファクトリ 管理グループ 外山 拓 様

情報セキュリティサービスの分野において、日本のリーディングカンパニーである株式会社ラック(以下、ラック)様。国内最大級のセキュリティ監視センターである「JSOC(Japan Security Operation Center)」では、あらゆる脅威に精通したセキュリティのプロフェッショナルが24時間365日体制で日々変化し続けるサイバー攻撃等の脅威から、証券・銀行等金融各社を始めとする多くの企業や、官公庁のお客様を守っている。
この度、ラック様全社員が利用されている、勤怠や経費精算をはじめとする社内の全ワークフローシステム(以下、ワークフロー)へ、PCサイト変換のライセンス提供版「モバイルコンバートエンタープライズ」をご導入いただき、2015年6月、スマートデバイス対応を完了しました。

ラック様におけるシステム運用について

ご担当されている部署の役割や業務についてお聞かせください

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テーマは「クラウドファースト」「モバイルファースト」

我々の部署は本来「情報システム部」や「IT○○部」と一般的には名乗る部門ですが、「スマートビジネスファクトリ」と、非常にユニークな名前をしています。それは、当社が持っているセキュリティの知見やノウハウ等々を積極的に活用しつつ、新たなことにチャレンジしていくことを目指し、組織されました。
勿論、情報システム部門として基本的な業務である、ネットワークインフラや業務システムの運用、保守、維持、企画や導入も、担当しています。

システム運用というと守りのイメージですが、
スマートビジネスを意識した攻めの部門ということですね

そうです。「クラウドファースト」「モバイルファースト」をキーワードに、社内システムのクラウド化を推進しています。
「PCがないとできない」「社内にいないとできない」ではなく、どこからでも、いつでも、何の端末でも使える環境にしていく必要があります。こういったクラウドファーストの考え方は今や否定する理由はないですし、経営層も理解し、全社員が前向きに協力してくれていますね。
IT企業の情報システム部門として、本来の業務プラスアルファで、先進的なことへのチャレンジを意識し取り組んでいる点では、一般的な情報システム部門と異なると思います。

モバイルコンバート導入の経緯

スマートデバイス対応にあたり特に重視した点は?

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レガシーなシステムを活かし、業務プロセスも変えずに対応出来ることは重要なポイントでした。

全社員が使用するシステムは、社員全員が便利で使いやすく、皆が喜んでくれるようなシステムを提供することが重要と考えています。

当初、スマートデバイス対応のターゲットになったシステムは、掲示板や資料集、スケジュールなどを管理するポータルシステムでした。従来使っていたそのポータルがスマホ対応するということで、バージョンアップすることになりました。ところが、そのポータルと連携し全社的に使っているワークフローは、いわゆるレガシーな基幹システムで、動きも見た目も今時のWEBとは全くコンセプトが違う設計デザイン。ポータルがスマホ対応される以上、連携するワークフローも同様にスマホ対応しなければ、使い勝手の良いものとは言えません。

ワークフローのシステム自体の入れ替えや、他のツールを導入する選択肢もありますが、汎用的なワークフローだけならまだしも、決算処理に関わる部分、稼動情報や人事・給与などと絡む部分は本当に複雑で、長年に渡って作り込んだシステムでもあり、完全にリプレースするともなれば、相当なコストや時間、労力が掛かります。
また、レガシーシステムは見た目が古くとも、質自体はしっかりしていて、社員の業務の中に溶け込んでおり、それを大きく変えることは非常にパワーがかかる為、結果としてそのコストも発生してきます。ですから、全社員が便利にストレスなく使えるもの、つまりこれまでのプロセスを変えずに対応できることも大きなポイントでした。
そうした中、モバイルコンバートエンタープライズの話をいただき、この方式であれば表層部分だけを変え、既存システムを使うことができると判断しました。更に費用も抑えた上で納期も短期間な中、精度も良い、まさにレガシーシステムを存続できる「延命」手段ではないかと、検討を進めました。

レガシーシステム延命の答えがモバイルコンバートだったということですね。

モバイルコンバートはシステムのコアな部分は改修が不要で、システム全体をカプセル化し、ワンクッションフィルターをかけるような実装イメージなので、機能が制限されるといった劣化の心配も全くありませんでした。こだわりたいというところは我々自身でカスタマイズを入れ、その作業もスムーズでしたし、まるで“実は非常に古い車が、見た目は格好いいスポーツカー”に変身したようです(笑)。
レガシーなシステムを捨てるに捨てられない中で、「これしかない」と、決めました。

導入もスムーズだったようですが、具体的にどのように進行したのでしょうか。

テンプレートの作成は、ノウハウを貯める為に自分たちでもやってみようと、主要部分のテンプレートはエムティーアイ様で作成いただき、それをラック社内で流用、展開していく形で進めました。WEBに携わっている技術者であれば、比較的すぐにポイントが掴めるのか、作成中、問合せや確認の頻度もそこまで多く発生しませんでしたね。
入力フォームの部分については、入力し易いよう、デザインをどう工夫するか苦労はありました。ただ、エムティーアイ様の技術サポート担当の方がアイデアを出してくれたので大変参考になりましたし、最終的にはシンプルで使いやすい、良いものが完成したと考えています。

導入後の成果

スマートデバイス対応後の利用者の声など、利用状況はいかがでしょうか?

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スマートデバイスを“より良く使える”手段や環境を提供していきたい。

大変好評です。これまでは会社のPCでないと出来なかった作業が、今は外出先からも承認作業を行えるようになり、業務効率が格段に上がった、画期的な変化と言えると思います。
申請作業に関しても、特に社外顧客先に常駐しているシステムエンジニアも多く、また外出の多い営業マンも効率よく活用してくれています。
社内で、嬉しい感想もよく耳にします。
もはやなくてはならない状態なので、一時的な延命というより当面このままでもと思っています(笑)。

業務効率が上がり、利用者である全社員に浸透しているようですね。

正確に数字では計れませんが本当に効率が良くなりましたね。帰社日や残業の削減といった効果が出ていると思います。あとは恐らく、承認や申請作業にあたる社員の気持ちがポジティブになったのではないでしょうか。

一方、全社員にiPhone、iPadminiを営業と一部社員に配布していますが、それを活用するためには使えるシステム・仕組みがないといけません。それらデバイスを効率よく活用できるよう、「よりよい手段を提供する」ということも必要です。
もし、スマホ対応機能があるパッケージシステムを新たに導入したとしても、取って付けたようなスマホ対応機能だったりする訳です。例えば「承認しかありません」や「入力は出来るけど条件がある」等。そこに何か追加したくても制限があり、カスタマイズとなるとその改修でまた費用が発生したり・・・。
更に、パッケージの提供するスマホ機能に、利用者側が使い方を合わせなければならない。

モバイルコンバートで利用者の都合に合わせて網羅的なスマホ対応が出来たことは、「よりよい手段を提供する」という意味で正解だったと思います。レガシーシステムを置き去りにすることなく、うまく活用し続けることができたのはモバイルコンバートがあったおかげですね。

「クラウドファースト」「モバイルファースト」の推進

今後の展望や、エムティーアイに期待することは何でしょうか?

今後も、どこからでも仕事ができる仕組み、環境の検討を進め、クラウド化、モバイル化をテーマに、取り組んでいきたいと考えています。
エムティーアイ様はモバイル向けコンテンツ・サービスの提供を専門とされているので頼りにしています。また、市場動向や関連する技術情報等を提供していただければ嬉しいですね。
今後も継続して当社のクラウド化、モバイル化推進を支援していただければと思います。

株式会社ラック 犬塚様、外山様、
お忙しい中、取材にご協力頂き、ありがとうございました。

株式会社ラック
取材日時:2016年1月
取材場所:株式会社ラック様 本社会議室

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